年月日  2014年11月2日(日)  
ポイント名  カロウ根  松根 
天気  曇り時々晴れ 曇り時々晴れ
 風向き 西 南西
 風力 2 
波  0.5m  1m
気温  22℃ 
最深水温  22℃  21℃ 
透視度  5m  5m  
透明度 4m  4m 
潮  出し潮  出し潮 

連休ですが種々の用事で1日のみの潜水です。季節が進んで水温が下がるとなぜか種々の「用事」が増えてくるのですが、今回は偽りなく(笑)忙しくて行けませんでした。来週も潜水を計画しているのですが台風NURIが接近するようで今から気を揉んでいます。
さておいて、土曜日には放送局の取材で某写真家が坂田にいらしゃいました。思えばちょうど1年前に見つかったホウセキカサゴを撮りにきていただいていますが、今年は水色、生物共に芳しくなくて私が愛して止まない松根に至ってはどうしようもなく悪い状況です。生物がいない→砂が掘られない→シルトが溜る→生物がさらに減る、という悪循環のようにも思えます。
今回はガイドさん2名におんぶにだっこで初見のエビを見せてもらい楽しかったのですがこのまま冬を迎えちゃうのでしょうか?思えば年内に行ける日も後数回になってしまいました。



「フジツボ 魅惑の足まねき」 倉谷うらら 岩波書店 2009年6月 

エビカニ、マイブームのガイドさんに乗っかった訳ではありませんがこの「フジツボ 魅惑の足まねき」は良かったです。何が良かったと言うとフジツボという余り日の当たらない(失礼!)生物にも興味ある話がいっぱいあるんだなあと教えてくれた所にあります。
たとえば幼生が着底して固着する場所を歩いて探し、ここぞという場所では仲間が化学物質を出すので着底した幼生は皆集まる事や、かのダーウインが特注の顕微鏡まで作らせフジツボの研究を何年も行っていた事なんてついぞ知りませんでした。ましてカニにくっつくフジツボ、まさしく『カニカクレガニ』までいる!(フジツボもエビカニの仲間です)なんていう話もあって俄然、親しみが湧いて安全停止中にゴシゴシフジツボを取ってしまうのも楽しくなりました。



「日本のベラ」 西山一彦 東方出版 2012年9月

高額なため買うのを迷いに迷っていた本ですが、とある古書店で見つけ購入いたしました(すみません、定価でなくて)。著者の方はれっきとしたダイバーさんでベラ好きが高じて10年かかって出版したという事で大変、頭が下がります。
ベラを撮った方ならおわかりでしょうがこの種はやたらビュンビュン泳いで警戒するとすぐに逃げてしまいますし、幼魚から成魚まで変化が大きく、見分けるのも難しい魚ですが、この本では徹底して必ず左向きで撮られているというこだわりです。
この本のため財布の中身が軽くなって坂田での潜水が1日減りました。ですので熟読して少しでも役立てたいですね。



「日本の海水魚」 山と渓谷社 岡村収 監修 1997年8月

初出版から年月が経ち、この本も同定に使うには無理があるようになりましたが、ページをめくってパッと見や、つらつら眺めるには飽きません。これだけの情報を満載して名著だと思います。販売終了後、一時期はプレミア価格がついていましたがどうでしょうか?状態が良くなく安かったのでお店に寄贈しましたが図鑑はナマモノですので新しいものを手にしましょう。



「海水魚」 加藤昌一 誠文堂新光社 改訂新版2014年8月

この「海水魚」は当初800種で出版されたのですが改訂新版では記載種を1000種に大幅に増やしています。800種の方は著者のレグルスダイビングのオーナー加藤さんの八丈島への思い入れが強く出ていたのですがこの改訂新版では他の地域の魚類も多く掲載されていてとても使いやすいと思います。さらに加藤さんの独壇場であるイラストによる見分け方はスグレものです。
古本をを渡しておいて言ってることとやっていることが違うのですが、いつかお店から『こういった新しい図鑑が出ましたね!』と言ってくれるような日が来たら喜んで新しいのを用意したいです。



コウベダルマガレイ

アカグツ!に見えなくもない、妄想全開です。



キンチャクダイ幼魚

荒れ果てた松根でかろうじて撮ったキンチャクダイ。もう1匹いたけど時期的に遅いかな?



アケボノチョウチョウウオ

実は坂田で見たのは初めてのチョウチョウウオで、慌てて撮りに行きました。去年キイロハギだかゴマハギの黄化個体と同じ場所でした。



サクラダイ

カロウ根にいました。こちらも情報を聞いてガイドさんが探してくれました。久しぶりの出会い、15mと浅いのもいいね。



テヅルモヅルエビ(仮称)

坂田ではテヅルモヅルは割と見られる生物なのでエビが着くことも知ってはいたのですが、テヅル君をいぢるとまとわりついて手におえないのでエビを探すのは諦めていたのですが今回ガイドさんが手早く見つけてくれました。
テヅルモヅルエビは仮称です。
左端のは写真に良く撮られているのですが右端のも同じなのかしら。顔の感じは同じなのですが背中の模様は違うので雄かも知れませんがよくわかりません。ともあれありがとうございました。



ポントニデス・マルディブエンシス

カロウ根のナンヨウキサンゴにいました。こちらのエビもガイドさん任せで。真上から撮れなかったのですが、他所の写真を見ると虫のようであんまりよろしくない。このエビをリクエストする人はいるかわかりませんがお初のエビだったので嬉しかった。もう一度見に行くと思います。まだ和名のないエビです。

これでお終いです。ありがとうございました。

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