今日の貝殻
日付:平成13年7月1日(日)
場所:自宅
すごくいい天気
海日より
夏そのもの
梅雨の晴れ間は日本晴れ
珍しい貝がいっぱい落っこちてそうな日
くっそ〜、こんないい天気なのに〜。
なんで私は家にいるのだろう。
思えば一昨昨日(さきおととい)のことだった。
会社の健康診断で再検査となった私は、腹部エコーと胃カメラをやりに近所の医者に行った。
その、胃カメラが問題であった。
漠然とした不快感を咽喉のあたりに感じながら、ちびりちびりと麻酔薬を飲み下した後、
私は胃カメラの部屋で横たわり、先生が来るのをじっと待った。
暫くすると看護婦が来て、寝ている私に重大な発表を告げた。
「病院の外でおじいさんが倒れ、先生はその処置に負われているから、まだ時間がかかります。」
ほう、かわいそうに。
しかし、病院の前で倒れるなんて、不幸中の幸いだ。
日ごろの行いが良いということだ。
じいさん、よかったなぁ。
数十分も経っただろうか、医者が来た。
「遅くなって申し訳ない。じゃっ、始めますか。」
左手を下に横たわった私の口には、カメラの侵入口の円筒がくわえさせられ、口の下にはよだれ受けとガーゼが置かれた。
嘔吐反射が強い私は、歯ブラシを見ただけでもゲ〜っとなる。
それなのに、あんな太くて長いもんが咽喉を通ると思うと、考えただけでも
ゲ〜、ウゲ〜、ゲゲ〜、である。
「は〜い、楽にして〜」
ゲ〜!
「ちから抜いて〜」
ウゲ〜!!
「はい、入りましたよ〜。楽になったでしょう。」
ゥゲゲゲ〜!!!
「あれ、おかしいなぁ。そんなに苦しいの?胃カメラって。」
てめ〜、やったことないのかよ〜。
あっ、カメラはなすな。咽喉に負担が・・・。
なにっ!?十二指腸まで一気にいくだと?聞いてねぇぞ〜。
あっ、戻るなバカ!
もう一回十二指腸だと?さっきちゃんと見ておけ、このっ!!!
いててて、カメラはなすなっつーの。
タコ糜爛(びらん)が出来てるって?知らねーよそんなの。
説明は後にしろ、後に!
いててててて、だから、カメラはなすなって!!!
カメラで胃を押すな、胃を!
「○○さん、悪いけどあっちの部屋からこの人のカルテ持ってきて。どこが悪かったんだっけ、この人。」
そんなの初めっから用意しておけ!!!
アホかてめ〜はっ!
カ、メ、ラ、を、はなすな〜!!!!!
ウゲゲゲゲ〜〜〜!!!
「はい、終わりです。お疲れさま。糜爛くらいで、特に問題ありませんね。」
ぐったり・・・・・・ゲッ。
何回かカメラは飲んでいるのだが、こんな苦しいのは初めてだった。
医者がへたくそだったのもあると思うが、問題は道に倒れたおじいさんだったのだ。
逆恨みのようだが、じいさんの処置の時間が長すぎて、私の麻酔が効かなくなっていたのだ。
日ごろの行いが、じいさんと私に差をつけた。
じいさんや医者を恨むより、日々の生活を改めようと、痛切に感じた。
というわけで、あの医者が何度もカメラから手を離したので、カメラの重さが咽喉に負担をかけ、咽喉に傷をつけたらしい。
次の日から咽喉は腫れ上がり扁桃腺のようになってしまった。
かてて加えて、昨日バイクで外へ出ると、途中から雨が降ってきて、ずぶぬれ状態。
熱が出てきて、声が出なくなってしまった。
だから、今日は、海は、なし。
貝もなし。
医者のバカやろ〜。
じじいのバカやろ〜。
日ごろの行いのバカやろ〜。
以上、今日の貝でした。
来週こそはすごいの、拾っちゃうよ〜。