前線の通過で南風が強く、どうかなあと思いながらも先週謎であった魚を撮りたく館山へ。湾内に回り込んだうねりがあるもののどうやら潜水可能。
灰色の空に押し包まれて、しのつく雨で景色が霞んで映画で見るヨーロッパぽい坂田港を離れ、松根にエントリー。
海況から漁礁に行くのはあきらめて松根周辺へ。ヒメユリハゼは見つからなかったもののミナミハコフグにコガネスズメダイ幼魚。
先週の場所に謎の魚はいてくれて少し離れた所にも別の大小の個体も。ロープのそばでは極小のオオモンケロもまだいてくれました。
午後は新漁礁へ。モンガラカワハギにも後ろ髪を引かれながらも種類が多く見られるであろうカロウ根に向かうことに。先週いたアカモンガラ、ヨスジフエダイ、ウメイロにクエも。
カロウ根の上でも謎の魚がいて十分遊んでくれましたのですが帰り道に冷たい水塊という冬の訪問者に出会ってしまいました。



ウツボ とても仲良しで私が近づくと片方が前に出て護ろうとする仕草に深い愛情を感じ、
ちょっとうるうる「あれ、なんでマスクに水が入っちゃったんだろう」。



クロフチススキベラ 黒地に白班という目立つ南方系のベラです。坂田は深い根がないので深めのベラもなにもいっしょくたです。



オオモンカエルアンコウ幼魚 オオモンかなあイロかなあ、左は汚い(笑)私のグローブですので2cmくらいでしょうか。
口をパクパクして見飽きない良い子なので長居してね。。



バラフエダイ幼魚 

先週、謎のスズメダイとした魚で「山渓」から「スズメダイガイドブック」、あちこちのHPのスズメダイを探して判らずじまい。
ところがヒントは前のベラと間違えたキツネアマダイにありました。
今回もそうした擬態する魚ではと形とウロコの細やかさからフエダイに当たりをつけバラフエダイにたどり着きました。
バラフエダイといえば南の海の代表みたいな魚ですが、死滅回遊魚として坂田にも流れてくるとは思わなかった上にさらに驚きなのは肉食性であるバラフエダイはプランクトン食性のスズメダイに紛れて暮らし、隙を見て他の魚や甲殻類を食べちゃうという攻撃型擬態(ベッカム型擬態)だそうです(知らなかったのは私だけ?)。
それにしてもスズメダイに本当によく似ています。
生物観察を楽しむことで「謎のスズメダイだ!」みたいな変な間違いもしちゃうのですが毎回新たな発見は尽きることなく続くのでした。
あ〜また潜りたい。

これでお終いです。ありがとうございました。

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